本日は先行詞を含む関係代名詞whatについて使い方を説明していきたいと思います。
関係代名詞については過去の記事(関係代名詞とは?分かりやすく解説します)でもご説明してきましたがもう1つ関係代名詞があります。
それが本日ご紹介していくwhatになります。
みなさんも英語の勉強をする中で目にしたことがあると思いますが、通常の関係代名詞との違いはお分かりでしょうか?
ここの違いが分からずに使いこなせない方もいらっしゃるのではないかと思います。
まず、通常の関係代名詞との違いは、先行詞を含んでいるか含んでいないかです。
通常関係代名詞として使っているwhichやthatは先行詞を含んでいないため、基本的に関係代名詞の前に先行詞を必要とします。
しかし、本日ご説明していくwhatはwhat自体が先行詞を含んでいるため関係代名詞の前に先行詞は必要ありません。
例えば、「私の好きなもの(食べ物)は日本食です。」と言いたい場合、関係代名詞thatを使った場合は先行詞を置いて’The Food that I like is Japanese food.’(私の好きな食べ物は日本食です。)となります。
しかし、whatを使った場合は先行詞は不要となり、’What I like is Japanese food.’(私の好きなものは日本食です。)と表すことができます。
このように両者の大きな違いは先行詞を含んでいるかいないかです。
本日はさらに詳しくwhatの使い方を見ていきます。
関係代名詞whatの使い方
それでは、関係代名詞whatの基本的な使い方を見ていきましょう。
前述のとおり、whatは先行詞を含んでおり、the thing whichやthat whichと言い換えることができます。
意味としては「〜なこと」、「〜なもの」となり、主格と目的格があります。
whatの導く節は名詞節(what節と言います)を作るため、下記のとおり文の主語、補語、目的語に置くことができます。
- 主語に置くパターン
- 補語に置くパターン
- 目的語に置くパターン
1つ目の主語に置くパターンから見ていきましょう。
主語に置くパターン
what節は主語に置くことができます。
what節は単数扱いとなるため、動詞は三人称単数になることに注意しましょう。
それでは、例文で確認していきましょう。
What I want now is time.
私が今欲しいものは時間です。
もう1つ確認してみましょう。
What he told me is true.
彼が私に言ったことは本当です。
補語に置くパターン
what節は補語に置くことができます。
早速、例文を見ていきましょう。
The important thing is what you want to do in the future.
大切なことはあなたが将来何をしたいかです。
もう1例文、確認していきましょう。
This task is what you should do right now.
この仕事はあなたが今すぐすべきことです。
目的語に置くパターン
what節は目的語にも置くことができます。
他動詞の目的語にも前置詞の目的語にも置くことが可能です。
早速、例文を見ていきましょう。
I don’t believe what you told me.
私はあなたの言ったことが信じられません。
もう1つ見てみましょう。
I don’t know what she likes.
私は彼女が好きなものを知りません。
what節を使った慣用表現
次にwhat節を使った慣用表現をご紹介します。
今回紹介する慣用表現は次の4つです。
・A is to B what C is to D
・what is called〜、what we(you) call〜
・what is+比較級
・what with A and (what with) B
1つ目の表現から見ていきましょう。
A is to B what C is to D
A is to B what C is to Dは「AのBに対する関係はCのDに対する関係と同じである。」という意味の慣用表現です。
この表現はとても硬い表現で、現在はあまり使われませんが、知識として覚えておきましょう。
例文:
She is to reading books what I is to playing soccer.
彼女と読書の関係は、私とサッカーの関係と同じです。
Fish is to water what birds are to air.
魚の水に対する関係は、鳥の空気に対する関係と同じです。
what is called〜、what we(you) call〜
what is called〜、what we(you) call〜は「いわゆる〜」と言う意味を表します。
この表現は日常会話でも比較的使われる表現となります。
例文:
He is what is called a genius.
彼はいわゆる天才です。
This is what we call a sun shower.
これはいわゆる天気雨です。
what is+比較級
what is+比較級は「その上〜なことには」、「おまけに」と言う意味を表す慣用表現です。
この表現は、接続詞のように使われ、しばしばandが前に置かれます。
例文:
It is blowing very hard, and what is worse, it starts to rain.
風がとても強く吹いていて、おまけに雨まで降り始めてきました。
He is good at studying, and what is more, he is good at sports.
彼は勉強が得意で、その上スポーツも得意です。
what with A and (what with) B
what with A and (what with) Bは「AやらBやらで」と言う意味を表す表現で、通常は良くないことの原因などを並べます。
うしろのwhat withは省略されることが多いです。
こちらもあまり使われることがない表現ですが、知識として覚えておきましょう。
例文:
What with work and what with studying, she is very tired recently.
仕事やら勉強やらで、彼女は最近とても疲れています。
What with heavy rain and what with strong wind, I was not able to go outside today.
大雨やら強風やらで、私は今日外出することができませんでした。
ここまで、先行詞を含む関係代名詞であるwhatについてご説明してきました。
このwhatと通常の関係代名詞との違いは、先行詞を含んでいるか含んでいないかです。
ここのポイントを押さえて使いこなせるようになると会話でとても便利になりますのでぜひ何度も音読して使いこなせるようになりましょう。
また、今回はwhat節の慣用表現もご紹介してきました。
現在ではあまり使われないような硬い表現もありますが、知識としてインプットし、会話で聞いたり、文章で見かけた際には理解できるようにしておきましょう。