今回は現在完了形について説明していきます。
現在完了形は日本語にない概念のため、使い方がいまいちよく分からない方も多いのではないかと思います。
現在完了形と過去形の違いが分からなかったり、3つの用法使い方わからなかったりする方もいらっしゃると思います。
しかし、実は現在完了形の意味はとてもシンプルで、過去から現在のことについて幅を持たせて表現したいときや、過去と現在が関連していることについて含みを持たせたい時に現在完了形を使います。
例えば、「私はアメリカに住んでいます。」は現在形を使って‘I live in the U.S.’、「私はアメリカに2年間住んでいました」は過去形を使って’I lived in the U.S. for two years.’と言うことができます。
どちらも単純に現時点、過去の時点の事実を述べていますね。
それでは「私は去年からアメリカに住んでいます。」と言う場合はどう表現すれば良いでしょうか?
このように去年から今に至るまでアメリカに住み続けていると過去から現在までの幅を表現したいときに現在完了形を使い、’I have lived in the U.S. since last year.’と表現することができます。
単に現在の事実や過去の事実を述べるだけではなく、過去と現在の幅を持たせて表現したりや繋がりを表現できます。
それでは詳しくご説明していきます。
現在完了形の作り方
それではまず、現在完了形の作り方についてご説明していきます。
肯定文
語順は
主語+have(has)+過去分詞+(目的語)
となります。
haveは主語が3人称単数の場合はhasになります。
過去分詞は動詞が変化した形で、基本的には動詞の過去形の形と同じものが多いです。
しかし、中には不規則に変化するものもあるため辞書で確認するようにしましょう。
過去分詞の一例をご紹介します。
原型 | 過去形 | 過去分詞 |
is | was | been |
go | went | gone |
come | came | come |
stand | stood | stood |
sit | sat | sat |
eat | ate | eaten |
drink | drank | drunk |
また、主語+have(has)は短縮して次のように表されることがあります。
I have → I’ve
You have → You’ve
He / She has → He’s / She’s
This / That / It has → This’s / That’s / It’s
They have → They’ve
用法別の例文は次のセクションで説明しますが、形について例文で確認してみましょう。
I have lived in Hong Kong for 2 years.
私は香港に2年間住んでいます。
I have had a pet.
私はペットを飼ったことがあります。
否定文
否定文の語順は
主語+have(has)+not+過去分詞+(目的語)
となります。
have notはhaven’tにhas notはhasn’tに短縮されることが多いのでこちらも覚えておきましょう。
例文で形を確認しましょう。
I haven’t had lunch yet.
私はまだお昼ご飯を食べていません。
She hasn’t read this book yet.
彼女はこの本をまだ読んでいません。
上記のように、否定文では「まだ」という意味を表すyetが使われることがあります。
疑問文
疑問文の語順は
have(has)+主語+過去分詞+(目的語)
となります。
また、現在完了形で質問された場合は次のように答えることができます。
Yes, 主語+have(has). はい、そうです。
No, 主語+have(has) not. いいえ、違います。
例文で確認しましょう。
Have you ever been to England?
あなたはイギリスに行ったことがありますか?
Yes, I have. / No, I have not.
はい、あります。いいえ、ありません。
Have you already had lunch?
もうお昼ご飯は食べましたか?
Yes, I have. / No, I have not.
はい、食べました。いいえ、食べていません。
現在完了形の用法
次に、現在完了形の4つの用法について解説していきます。
用法は次の4つとなります。
・完了用法
・結果用法
・経験用法
・継続用法
1つずつみていきましょう。
完了用法
完了用法は、過去から始まった動作や事柄が現在において完了したことを表すときに使われます。
過去に始まったことがやっと完了したという、過去から現在の幅を出すニュアンスがあります。
早速、例文で確認してみましょう。
I have just finished my homework.
今ちょうど宿題を終えたところです。
She has come home.
彼女は今家に帰ってきた。
結果用法
結果用法は、過去の動作や出来事が現在に影響を及ぼしたり、今どうなっているかに焦点を置いて話すときに使われます。
過去の行動や出来事が現在に影響しているというような含みを持たせています。
例:
She has gone to France.
彼女はフランスに行ってしまった。(行ってしまったまま、現在も帰っていきていない、と言うニュアンスを含みます。)
I’ve spent all my money.
私はお金を全て使い果たしてしまった。(その結果、今もお金がないと言うニュアンスを含みます。)
経験方法
経験用法は、過去に経験したことのある事柄について話すときに使われます。
こちらも現在から過去を振り返って経験したことについて述べているので、現在から過去に幅がありますね。
例文を見てみましょう。
I have been to New Zealand.
私はニュージーランドに行ったことがあります。
Have you ever studied Chinese?
あなたはこれまでに中国語を勉強したことがありますか?
Yes, I have. / No, I haven’t.
はい、あります。/ いいえ、ありません。
上記例文のように、経験用法の疑問文では「これまでに」、「今までに」の意味であるeverが使われます。
また、経験用法で否定を表す場合は否定語にneverを用い、「1度も〜したことがない。」と言う意味になります。
例:
I have never seen celebrities.
私は芸能人に会ったことが1度もありません。
I have never travelled abroad.
私は1度も海外旅行に行ったこがありません。
継続用法
継続用法とは過去に起こった動作や出来事が現在も継続していることを表すのに使われます。
こちらも過去に起こったことが現在まで継続しているので、その幅(長さ)を表現していますね。
例:
I have studied English for seven years.
私は7年間英語を勉強しています。
I have played basketball since I was a junior high school student.
私は中学生の頃からバスケットボールをやっています。
ここまで、現在完了形の使い方についてご説明してきました。
現在完了形は英語特有の文法で、用法が4つもあるため使いこなすことが難しいと感じる方も多いと思います。
しかし、実は現在完了形の意味はとてもシンプルで、過去から現在のことについて幅を持たせて表現したいときや、過去と現在が関連していることについて含みを持たせたい時に現在完了形を使います。
このイメージを掴むために何度も例文を音読して練習していきましょう。