本日は、句動詞についてご説明していきたいと思います。
句動詞とは、「動詞+副詞」や、「動詞+前置詞」などの形をしており、全体で1つの動詞と同じはたらきをするもののことを言います。
句動詞はネイティブスピーカーの間では頻繁に使われており、特にくだけた会話では非常によく使われます。
しかし、量がとても多いため、覚えるのが大変だったりと、苦手意識を持っている学習者の方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、基本的な句動詞の形をご説明し、できるだけ覚えやすいような句動詞をご紹介していきたいと思います。
まず、句動詞とはどのようなものか、身近な句動詞の例文を見てみましょう。
Don’t give up on your dreams.
夢を諦めないでください。
日本語でも「ギブアップ」として定着している、 give upですが、こちらは「諦める」という意味の句動詞になります。
このように身近なものであればすぐに覚えて使うことができますよね。
本日は、この句動詞を次の3つのタイプに分け、できるだけ覚えやすいような句動詞を中心にご紹介していきたいと思います。
- 動詞+副詞
- 動詞+名詞
- 動詞+前置詞
それでは、1つ目からそれぞれ順にご説明していきます。
句動詞のタイプ1:動詞+副詞
まずは、動詞のあとに副詞がくるタイプについてご説明していきます。
動詞が自動詞か他動詞かによってさらに2つのタイプに分かれます。
- 自動詞+副詞
- 他動詞+副詞
自動詞+副詞
自動詞は、動詞のうしろに目的語をとることができない動詞です。
句動詞の場合も、動詞が自動詞の場合はうしろに名詞を持ってくることができません。
早速、例文で確認してみましょう。
He came back home after a long trip.
彼は長旅の後、家に戻ってきました。
この文章では、came backが「戻る」、「帰ってくる」という意味を表す句動詞です。
もう1つ見てみましょう。
Her performance really stood out among the others.
彼女の演技は他の人々の中で本当に際立っていました。
この文章では、stand outが「目立つ」、「際立つ」という意味を表す句動詞です。
他動詞+副詞
他動詞は、動詞のうしろに目的語をとることができる動詞です。
句動詞の場合も、動詞が他動詞の場合はうしろに目的語となる名詞や代名詞を持ってきます。
目的語が名詞の場合は、副詞のあとに名詞を置くこともでき、他動詞と副詞の間に目的語を置くこともできます。
しかし、目的語が代名詞の場合は、副詞のあとに名詞を置くことはできず、他動詞と副詞の間に目的語を置きます。
「消す」という意味の句動詞turn offを例にとって見てみましょう。
Please turn off the lights before you leave the room.
Please turn the lights off before you leave the room.
部屋を出る前に電気を消してください。
上記では、目的語が名詞のため他動詞のうしろ、副詞のうしろ、どちらに置くこともできます。
Please turn it off before you leave the room.
部屋を出る前にそれを消してください。
上記では、目的語が代名詞のため副詞のうしろに置くことはできず、他動詞のうしろに置きます。
それでは、例文で確認してみましょう。
She put on her coat and went outside.
彼女はコートを着て外に出ました。
この文章では、put on が「着る」、「身につける」という意味を表す句動詞です。
I’ll pick you up at the station at 6 o’clock.
6時に駅に迎えに行きます。
この文章では、pick up が「迎えに行く」という意味を表す句動詞です。
句動詞のタイプ2:動詞+名詞
次に、動詞+名詞のタイプについて次の2つをご説明していきます。
- 他動詞+名詞
- 他動詞+名詞+前置詞
1つ目から見ていきましょう。
他動詞+名詞
他動詞+名詞で、1つの自動詞的機能をする句動詞があります。
早速、例文で確認していきましょう。
Let’s take a break and have some coffee.
休憩を取ってコーヒーを飲みましょう。
この文章では、take a break が「休憩を取る」という意味を表す句動詞です。
もう1つの例文を見てみましょう。
It’s time to make a decision about the project.
プロジェクトについて決定する時です。
この文章では、make a decision が「決定する」という意味を表す句動詞です。
他動詞+名詞+前置詞
他動詞+名詞+前置詞で1つの他動詞のはたらきをする句動詞があります。
早速、例文を見てみましょう。
She often takes care of her younger brother.
彼女はよく弟の世話をしています。
この文章では、take care of が「世話をする」、「面倒を見る」という意味を表す句動詞です。
別の句動詞の例文も見てみましょう。
You should take advantage of this opportunity.
この機会を利用すべきです。
この文章では、take advantage of が「利用する」、「活用する」という意味を表す句動詞です。
句動詞のタイプ3:動詞+前置詞
次に、動詞+前置詞のタイプについて見ていきます。
このタイプは動詞+前置詞で他動詞のはたらきをします。
早速、例文を見てみましょう。
The police are looking into the matter.
警察はその事件を調査しています。
この文章では、look intoが「調査する」、「詳しく調べる」という意味を表す句動詞です。
別の例文も見てみましょう。
She depends on her parents for financial support.
彼女は金銭的な支援を両親に頼っています。
この文章では、depend onが「依存する」、「頼る」という意味を表す句動詞です。
ここまで、句動詞について解説を行ってきました。
句動詞とは、「動詞+副詞」や、「動詞+前置詞」などの形で、全体で1つの動詞と同じはたらきをするもののことを言います。
句動詞はネイティブスピーカーの間では頻繁に使われており、特にくだけた会話では非常によく使われますが、数が多いため、使いこなせない方も多いのが事実です。
しかし、本日ご紹介してきた句動詞の中でも既に見たことがあったり、馴染みのある句動詞もあったと思います。
まずは、使いやすいものから覚えていき、英語の勉強を進める中で、動詞に出会ったら辞書を引いて、その動詞が句動詞かどうかまで確認できるとよいでしょう。
よく使われる句動詞は、英語の文章の中でも度々出てきますので、覚えられるまでその度に辞書を引いて確認し、少しずつ覚えていきましょう。
句動詞を使いこなせるようになると、より自然な英語に近づきますので頑張っていきましょう!