この記事ではリスニングができない原因についてお話ししていきたいと思います。
英語の勉強をされている方で、リスニングが苦手な方はとても多いと思います。
それもそのはず、リスニングは英語の4技能(スピーキング、リスニング、リーディング、ライティング)の中でも1番難しいと言われています。
そのような中、リスニング上達のためにみなさん色々な勉強法を試していると思います。
例えば、
・シャドーイング(英語の音声を聞き、聞こえた英語を1〜2語遅れて復唱する練習方法)
・海外ドラマや洋画を見る
・聞き流し
・実際にネイティブスピーカーとたくさん会話をする
など、インターネット上でも様々な勉強法が紹介されており、これらの勉強法を試されている方もいらっしゃると思います。
では、そもそもリスニングが上達しない理由はなんでしょうか?
理由が分かればその点を押さえた勉強法を行ってリスニング力をアップさせることができますよね。
実は、リスニングが上達しない理由は次の2つなんです。
・リンキングやリダクションなど音の変化のルールについて分かっていない
・リーディングができていない
この2つのリスニングができない理由についてしっかりと理解し、できていない箇所を補える勉強ができれば、みなさんのリスニング力は飛躍的にアップします。
特に2つ目については、「リスニングなのになぜリーディングが必要なの?」と思われた方もいらっしゃり、気になるところだと思います。
私もこれを聞いたときは同じように、なぜリーディングの勉強が必要なのか疑問に思いました。
しかし、その理由を聞いたあと、リーディングの勉強を行って、英字新聞や雑誌を読めるくらいのリーディング力をつけたあとは、それまで全く勉強の成果を感じられないかったリスニング力が徐々に上がっていきました。
今回はこれら2つについて説明していきたいと思います。
リスニングが上達しない理由1:リンキングやリダクションなど音の変化のルールが分かっていない
まず、リスニングが上達しない理由に、音の変化のルールについて分かっていないことを挙げることができます。
英語には次の4つの音の変化のルールがあります。
・リンキング(連結):単語と単語が連結して発音されること
・リダクション(脱落):単語内にある音が発音されなくなること
・アソシエーション(同化):音が繋がったときに発音が変わること
・弱形:文中で重要度の低い単語を弱く読むこと
実際の会話ではこれらのルールに基づき発音が変わるため、私たちが教科書で学んだ単語の発音とは違う発音で聞こえてきます。
そのため、これらのルールを理解しないまま英語を聞くと、知っている単語であっても自分の知っている単語の発音と聞こえてくる発音が一致しないため、英語が聞き取れないということになります。
例えば、”What are you doing?”という文章について考えてみましょう。
私たちは1つ1つの単語の発音をそれぞれ「ワット」、「アー」、「 ユー」、「 ドゥーイング」と習い、このように単語をはっきり読んで発音したり、「ワット アー ユー ドゥー イング」と発音される教材でリスニング練習を行なってきたと思います。
しかし、通常の会話でははっきりと発音されることは少なく”What”の”t”と”are”の”a”がリンキングし「ワラァーユードゥーイン」のように発音されます。
私たちは「ワット アー ユー ドゥー イング」=”What are you doing?”と認識しているため「ワラァーユードゥーイン」と言われても”What are you doing?”のことだと認識できないのです。
このように、音の変化を理解しないままだと例え簡単な文章であっても、言っていることが分からず、聞き取れないという状況になってしまいます。
ルールが分からず聞き取れない状態でいくら英語の音声を聞いてもリスニング力は上達しません。
そのため、このルールが分からない方はまずはこれら音の変化を身につける必要があります。
音の変化についての具体的な学習方法については下記のページを参考にしてください。
リスニングが上達しない理由2:リーディングができていない
2つ目の理由「リーディングができていない」についてご説明します。
「リスニングができないことに、なぜリーディングが関わってくるの?」と思った方もいると思いますが、リスニング力を上げるためにはリーディング力が深く関わってきます。
英語の文章を読んだときに、返り読みしてしまい、頭から1回でスラスラと読むことができなかったり、日本語と同じ速さで読むことがきなかったりすると、リスニングにおいても英語を理解することはできません。
なぜなら、書いてある文章を頭から英語の語順で返り読みせずスラスラと読むことができなければ、聞こえてくる英文を頭から聞いて訳すことはできないからです。
実際の会話では聞き返さない限り何度も英文を聞くことができませんし、英語のスピードも相手側に委ねられているため自分で調節できません。
そのため、リーディングで日本語並に文章を読みこなすことができなければ、より難易度の高いリスニングにおいて相手の言っていることを理解することはできません。
いくらリンキングなどの音の変化を全てマスターして英語の音を全て聞き取れたとしても、相手の言っていることの意味が分からないということになってしまいます。
まずは英語を日本語並みのスピードで理解できるようにするために、文法や英文読解法について学び、精読練習をして頭から訳して正確に意味を取れるようにしていきます。
その後、速読練習をして日本語並みに英語読めるように多くの英文を速読することが必要です。
具体的なリーディングの学習については、下記のページでご紹介していますのでこちらを参考に勉強を進めてみてください。
リーディングで日本語並みに英文を読むことができるようになれば、あとはリスニングの勉強として英語の音声を聞いていくとリスニング力がぐんぐん上がっていきますので、まずはリーディングを完璧にしていきましょう。
ここまで、リスニングが上達しない理由についてご説明してきました。
リスニングが苦手な方はとても多く、実際リスニングは英語の4技能の中でも1番難しいと言われています。
巷ではシャドーイングや聞き流しなどいろいろなリスニング勉強法がありますが、なぜ上達しないのかを理解して適切な勉強を行うことが大切です。
理由が分かればそこを押さえた勉強法を行って、リスニング力をアップさせることができますよね。
リスニングが上達しない理由は「リンキングやリダクションなど音の変化のルールについて分かっていない」、「リーディングができていない」の2つになります。
まずは、自分自身どちらができていないのかを振り返り、音の変化のルールが理解できていない方についてはまずはそちらの勉強からはじめ、音の変化のルールについて理解できている方はリーディングの勉強を行なってください。
上記2点を押さえて勉強を進めれば必ずリスニングができるようになりますので、頑張っていきましょう!