仮主語のitについて(真主語がto、thatの場合)

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今回は仮主語のitを使った文の使い方についてご説明していきます。

仮主語のitを使った文は日常的にもかなり使われますし、形を覚えればそこまで難しくない文法になりますのでぜひここでマスターしていただければと思います。

仮主語のitとは、主語にto不定詞やthat節がきて主語が長くなる際、バランスを取るためにitを仮の主語として置く使い方です。

本来の主語(真主語)であるto不定詞やthat節は後ろに持っていきます。

このitの使い方を知らないと日常会話や文章の中で出てきても、主語のitが何を指しているのか分からず内容を理解できなくなってしまいますよね。

しかし、先ほどもお話ししたとおりしっかり作り方や使い方を学べば難しくない文法ですので一緒に確認していきましょう。

まずは1つ例文を見ていきましょう。

It is difficult for me to run near my house in the morning everyday.

家の近くを毎日朝ランニングするのは難しい。

上記文章が仮主語のitを使った文になります。

みなさんも文章などで使われているのを見たことがあるのではないでしょうか?

形を覚えてしまえば便利で難しくない表現ですので早速見ていきましょう。

それでは、真主語にto不定詞がくる場合とthat節がくる場合に分けてご説明していきます。

目次

真主語にto不定詞がくる場合

まずは、真主語がto不定詞の場合についてご説明していきます。

冒頭でもご説明したとおり、仮主語のitは主語が長くなる場合に文のバランスを取るために主語に仮としてitを置き、真主語をうしろに置いて全体のバランスを取るために使います。

語順は次のとおりです。

仮主語itを使った文の語順(真主語がto不定詞の場合)

It is 〜 (for 意味上の主語)to不定詞

意味は「〜(意味上の主語)が・・・(to不定詞)することは〜だ」となります。

意味上の主語とは、to不定詞の動作を行う実際の主語、またはto不定詞の状態である実際の主語です。

例えば、

It is easy for him to speak English fluently.

という文で、speakの主語は意味上の主語がfor himとなっているため、彼(he)が主語となります。

早速、例文で確認してみましょう。

It is wonderful to travel around the world by myself.

世界中を一人旅することは素晴らしい。

この文章の元の文は

 To travel around the world by myself is wonderful.

です。

上記文章でも間違いではないですが、主語がTo travel around the world by myselfと長いのに対し、補語がwonderfulと短くバランスが悪いため、仮主語のitを使ってバランスの取れた文にしています。

もう1つ見てみましょう。

It is difficult for him to pass the university entrance examination.

彼がその大学の大学入試に合格するのは難しい。

この文章の元の文は

 For him to pass the university entrance examination is difficult.

です。

1つ目の例文と同様に上記文でも間違いではないですが、バランスを取るために仮主語のitで表現しています。

なお、to不定詞の主語は意味上の主語(for him)を見て「彼」と判断できます。

真主語に名詞節(that節)がくる場合

次に、真主語が名詞節(that節)の場合についてご説明していきます。

to不定詞がくる場合と同じように、主語が長くなる場合に文のバランスを取るために主語に仮としてitを置き、真主語であるthat節をうしろに置いて全体のバランスを取ります。

語順は次のとおりです。

仮主語itを使った文の語順(真主語がthat節の場合)

It is 〜 that節

意味は「・・・(that節)することは〜だ」となります。

That節の場合は、that節の中に主語が存在するため意味上の主語(for〜)は不要となります。

また、that節のthatは省略可能で、日常会話では省略されることがしばしばありますので、注意しましょう。

それでは例文で確認していきましょう。

It is very hard that Japanese people live and work in a foreign country.

日本人が外国に住んで働くのはとても大変だ。

この文章の元の文は

 That Japanese people live and work in a foreign country is very hard.

です。

上記文章でも間違いではないですが、主語がThat Japanese people live and work in a foreign countryととても長いのに対し、補語がvery hardと短くバランスが悪いため、仮主語のitを使ってバランスの取れた文にしています。

なお、to不定詞の文に書き換えると次のようになります。

It is very hard for Japanese people to live and work in a foreign country.

意味は全く同じですが、to不定詞で表す場合は意味上の主語であるJapanese peopleforを使って表します。

もう1文見てみましょう。

It is difficult that he passes the university entrance examination.

彼がその大学の大学入試に合格するのは難しい。

こちらはto不定詞の項目で見た例文(It is difficult for him to pass the university entrance examination.)をthat節を使って書き換えたものです。

To不定詞を使った場合は主語をfor himと意味上の主語で表しましたが、that節の場合は節の中に主語が置けるため、その違いも確認しましょう。

また、この文章の元の文は

 That he passes the university entrance examination is difficult.

です。

1つ目の例文と同様に上記文でも間違いではないですが、バランスを取るために仮主語のitで表現しています。


ここまで仮主語のitについてご説明してきました。

仮主語のitとは、主語にto不定詞やthat節がきて主語が長くなる際、バランスを取るためにitを仮の主語として置く使い方です。

日常会話や文章などでもとても頻繁に使われる文法なためみなさんも見たことがある文法だと思います。

この文法は形を覚えてしまえば難しくないですし、使いこなせるようになるととても便利な表現になります。

まずは、この真主語にto不定詞がくるパターンとthat節がくるパターンをどちらも身につけていただければと思います。

そして、この2つのパターンは相互に言い換えが可能ですので、ご自身で言い換えの練習をしてマスターしてくださいね!

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