日本語にはない表現、無生物主語を使いこなすポイントを教えます

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今回は無生物主語についてご説明していきます。

無生物主語とは、原因や理由、方法、手段、条件となるものなどの「無生物」を主語にして、「(人に)〜させる、(人が)〜する」という形で表す構文を言います。

この無生物主語構文は日本語にない表現なので、なかなか使いこなすことが難しい構文のひとつです。

しかし、ネイティブスピーカーは日常会話や文章の中で普通に使いますし、使えるようになると意外に便利な表現となりますので、より英語力を高めたい方であれば使いこなせるようになった方が良い構文です。

では、無生物主語を使いこなせるようになるにはどうすればいいでしょうか。

それは、無生物主語で使える動詞を覚え、何度も音読や独り同時通訳練習をすることです。

※独り同時通訳とは、思い浮かべた日本語文を通訳するつもりで英文にするという、一人でも実施できる練習方法です。

無生物主語の構文で使われる動詞はほとんど決まっているため、この動詞を覚えて体に染み込ませることがポイントです。

例えば、「事故のせいで私はイベントに参加することができなかった。」と言いたいときは、無生物主語を使って、’An accident caused me not to join an event.’と言い表すことができます。

この’cause’という単語は「〜させる」という意味を表す単語ですが、無生物主語でよく使われます。

その他にも無生物主語でよく使われる動詞がありますので、今回はそれを含めて解説していきます。

目次

無生物主語の使い方

それでは、無生物主語について次のとおりご説明していきます。

  • 無生物主語の基礎
  • 無生物主語を使いこなすポイント

まずは無生物主語の作り方などを確認していきましょう。

無生物主語の基礎

冒頭でご説明した通り、無生物主語とは、原因や理由、方法、手段、条件となるものなどの「無生物」を主語にして、「(人に)〜させる、(人が)〜する」という形で表す構文を言います。

語順は基本的に通常の文と変わりませんが、主語に人ではないものを置きます。

例えば次の文で考えてみましょう。

Heavy rain caused me to stay at home all day.

大雨のため、私は一日中家にいた。(大雨が私を一日中家にいさせた。)

上記の文では、Heavy rainが無生物主語となり、直訳すると「大雨が私を一日中家にいさせた。」という意味になります。

直訳だと不自然な日本語になるため、無生物主語を日本語訳する場合は、主語を人にして無生物主語は理由(〜のため)、手段(〜によって)として訳すと自然な日本語になります。

それでは、例文を確認していきましょう。

The incident made me sad.

私はその出来事のせいで悲しくなった。(その出来事が私を悲しませた。)

もう1つ見てみましょう。

The car accident caused him to go into the hospital.

その車の事故で、彼は入院した。(その車の事故が彼を入院させた。)

無生物主語を使いこなすポイント

次に無生物主語を使いこなすポイントについてご紹介します。

無生物主語構文で使われる動詞はほとんど決まっているため、まずはその動詞を覚えることがこの構文を使いこなすポイントとなります。

よく使われる動詞をご紹介しますので、これらの動詞を覚えましょう。

・「(人に)〜させる」型

allow

cause

make

・「(人が)〜するのを妨げる」型

keep

prevent 

stop 

・「〜を連れて行く(来る)」型

bring

take

lead

・「〜を示す」型

show 

teach

tell

・「〜を思い出させる」型

remind

それでは例文で確認してみましょう。

A lot of money allowed me to travel around the world.

お金がたくさんあったため、私は世界一周旅行をすることができた。

(多くのお金が、私が世界一周することを許した。)

もう1つ確認していきましょう。

Strong winds prevented me from going hiking yesterday.

昨日は強風だったため、私はハイキングに行くことが出来なかった。

(強風が、昨日私がハイキングに行くことを妨げた。)

無生物主語を使った例文

ここでは、先ほどご紹介した無生物主語でよく使われる動詞を使って、いくつか例文をご紹介していきます。

何度も音読をして語感を身につけていきましょう。

Studying English very hard led me to master English.

一生懸命英語を勉強したため、私は英語をマスターすることができました。

(一生懸命英語を勉強したことが、私を英語をマスターすることに導きました。)

The notice shows us that we are not able to smoke here.

その張り紙に、ここでは喫煙ができないことが書いてあります。

(その張り紙は、私たちにここで喫煙できないことを示しています。)

The picture reminds me of my high school student days.

その写真を見ると、高校生時代のことを思い出します。

(その写真は私に私の高校生時代のことを思い出させます。)

Yesterday’s meeting made me very nervous.

昨日の会議はとても緊張した。

(昨日の会議が私をとても緊張させました。)

System errors kept us from working yesterday.

昨日はシステムエラーで仕事ができなかった。

(システムエラーが昨日、私たちを仕事をすることから妨げました。)

His messages brought me to go to his house.

彼のメッセージのおかげで、私は彼の家に行くことができました。

(彼のメッセージが私を彼の家に連れて来ました。)

This book taught me how to study English.

私はこの本で英語の勉強方法を学びました。

(この本が、英語の勉強方法を私に教えてくれました。)

A sprain stopped me from playing basketball.

捻挫をしたのでバスケットボールができなかった。

(捻挫が私がバスケットボールするのをやめさせた。)

This bus will take you to the city hall.

このバスに乗ると市役所に着きます。

(このバスはあなたを市役所へ連れていきます。)

These lessons will tell you to start your own business.

これらのレッスンを受けると起業の仕方が分かります。

(これらのレッスンはあなたに起業の仕方を伝えます。)


ここまで、無生物主語について解説を行ってきました。

無生物主語は日本語にはない表現のため、使いこなすことが最初は難しいかもしれませんが、使われる動詞が決まっているためまずは動詞を覚えることがペラペラ話せるようになるための一歩となります。

今回は例文も多めにご紹介してきましたので何度も音読をして感覚を身につけていっていただければと思います。

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