「リスニングをマスターして、外国人の友達と楽しく英語で会話できるようになりたい!」、「洋画や海外ドラマを字幕なしでみたい!」、英語を勉強している方であれば誰でもそんなことを思うと思います。
でも、勉強しているのになかなかリスニング力が上がらなかったり、そもそもどんな勉強をすれば分からない方も多いと思います。
インターネットで調べただけでも
- シャドーイング(英語の音声を聞き、聞こえた英語を1〜2語遅れて復唱する練習方法)
- 海外ドラマや洋画を見る
- 聞き流し
- ディクテーション(英語を聞き、聞き取った単語を一語一句書き取る練習方法)
など色々な勉強方法が紹介されていて迷ってしまいますよね。
しかし、この中でリスニングをマスターするために必要な勉強は「ディクテーション」です。そしてもう1つ、「リーディングの勉強」が必要となります。
まず、ディクテーションについてですが、英語にはリンキングやリダクションなど音の変化のルールがあるため、それらを学ぶ必要があります。
それらのルールを理解しないまま英語を聞いても、英語が聞き取れないということになります。
例えば、”What are you doing?”という文章は単語をはっきり読んで発音すると「ワット アー ユー ドゥーイング」となります。
しかし、通常の会話でははっきりと発音されることは少なく”What”の”t”と”are”の”a”がリンキングし(音が繋がり)「ワラァーユードゥーイング」のように発音されます。
この音の変化を理解しないままだと例え簡単な文章であっても、”What are you doing?”と言っていることが分からず、聞き取れないという状況になってしまいます。
そして、リーディングの勉強ですが、「リスニングの勉強なのに、なぜリーディングの勉強をするの?」と思った方もいると思いますが、リスニング力を上げるためにはリーディング力が重要です。
なぜなら、書いてある文章を頭から英語の語順で返り読みせずスラスラと読むことができなければ、聞こえてくる英文を頭から聞いて訳すことはできません。
いくらリンキングなどを全てマスターして英語の音を全て聞き取れたとしても、相手の言っている意味が分からないということになってしまいます。
実際、私も英語初級者の頃、日常会話程度の短い文であれば聞き取った英語を理解することができましたが、セミナーなどある程度しっかり構成された長い文章を聞く際に、内容を理解することができませんでした。
しかし、リーディングの勉強をみっちり行い、英字新聞や雑誌を読めるくらいのリーディング力をつけたあとは内容を理解できるようになりました。
それでは、これから具体的な勉強方法を紹介していきます。
リスニング力を上げるために前提となる力
リスニング力を上げる勉強をする前に前提として次に挙げる2つの力をつけていることが必要となります。
1 文法力
2 語い力
これら2つはリスニングに関わらず、英語を学ぶ上で必須な力となりますので、リスニングの勉強を始める前に文法と語いの勉強を行いましょう。
1 文法力
文法知識が欠けていると英語の文章を聞き取った際に、正確に理解することができません。
そのため、リスニングの勉強を始める前に文法を一通り理解することが必要です。
まずは市販のもので構いませんので文法書を一冊準備してください。
市販のテキストであれば自分の使いやすいテキストを使っていただいて問題ありません。
準備いただいたら、そのテキストを読み込み文法の勉強を行なってください。
文法の勉強方法については中学校や高校で行なっていただいていた勉強方法で構いません。
2 語い力
文法の勉強を行う中で、分からない単語に出会った際にその都度辞書でその単語の意味や使い方を調べ、語い力をつけていきましょう。
単語は単語帳を作るのではなく、その都度辞書で調べるだけで大丈夫です。
単語帳を作る手間や時間が省けますし、何度も何度も同じ単語を調べることで記憶に定着しやすくなります。
どうしても分からない単語をメモしたい場合は、電子辞書や辞書アプリの単語登録機能がおすすめです。
簡単に登録できますし、特にアプリであればいつでもどこでも確認することができるため、スキマ時間を活用して定期的に見直すことができます。
私が実践した具体的なリスニング勉強法
それでは、ディクテーションとリーディングの勉強について私が実際に勉強したステップを紹介していきます。
文法の勉強を一通り終え、語い力がある程度ついたら取り組みましょう。
ステップ1:ディクテーション
英語を聞き取り、聞き取った音を1字1句書き出し、音の変化を身につけていきます。
まずは、市販のリスニング教材を準備してください。
または、YouTubeなどの動画サイトなどで英語字幕付きの動画を選んでいただいても構いません。
動画サイトで動画を用意する場合、英語字幕付きであれば好きな動画で構いませんが、日本の観光地を紹介するYouTuberの動画や興味のある分野の動画の方が取り組みやすいと思います。
教材が準備できたら、次の手順でディクテーションを行なってください。
1 英語を聞き、聞き取った音を書き出す
取り組む範囲を決め、聞き取った英語を紙に一字一句書き出します。
この際、途中で一時停止したり、繰り返し聞いても構いません。
どうしても聞き取れない場合、文の構造から単語を推測しても構いませんが、辞書などは使わずに書き取りを行なってください。
2 答え合わせ
全て聞き取れるか、これ以上聞き取れないところまできたら、英語字幕をつけて答え合わせを行なってください。
特に聞き取れなかった部分や、あやふやだった部分については単語にどのような音の変化が起こっているかを確認してください。
3 意味や文法構造の確認
書きとった英文を見て文法構造を確認しながら訳していってください。
日本語字幕があれば、ご自身で訳したあとに日本語字幕を見て答え合わせをしてください。
さらに、知らない単語やコロケーションなどの語いも確認しましょう。
コロケーションとは相性の良い単語のつながりを言います。
例えば「スケジュールを立てる」は”plan a schedule”ですが、”build a schedule”とは言いません。
このように、単語には相性の良い単語が決まっているため、それらを辞書で調べて確認していきましょう。
4 英文を聞く
意味や文法構造が分かったら、再度英語を聞きます。
その際、音の崩れに注目してリスニングしましょう。
また、リスニングしながら意味を訳していき、内容を理解できているか確認しましょう。
ステップ2:リーディングの勉強
初見で7〜8割聞き取れるようになったら、次の手順でリーディングの勉強に進んでください。
1 英文読解方法について学ぶ
まずは、英文読解について学ぶために、市販のもので構いませんのでテキストを一冊準備してください。
市販のテキストであれば自分の使いやすいテキストを使っていただいて問題ありません。
ご準備いただいたら、そのテキストに沿って勉強を行なってください。
2 精読
テキストで英文読解の方法について学んだら精読を行います。
こちらもリーディングの問題集やインターネットの記事(Japan Timesなど)を用いて行います。
まずは、1つのテーマ(記事)を頭から返り読みせずに読み、どの程度読めるか確認します。
そのあと、英文を一字一句品詞分解し、英文構造を全て把握し訳していきます。分からない単語や文法は辞書などで調べていただいて構いません。
全ての文法構造を理解し、意味がとれたら全体を読み文構造や意味がとれているか確認しま
す。
3 速読
精読ができたら、速読の練習をしていきます。
Japan Timesなどの記事を返り読みせずに頭から読んでいきましょう。
もし理解できない文章があれば読み飛ばしせずに精読しましょう。
これらの方法でリーディング力が上がるにつれ、リスニング力も上がっていきます。
ここまで、リスニング力をアップさせるための勉強方法をご紹介してきました。
色々な勉強法があふれていますが、リスニングをマスターするために必要な勉強は「ディクテーション」と「リーディングの勉強」です。
リスニングは英語の中でも1番難しいとされていますが、ディクテーションやリーディングの勉強を地道に行うことで、日常生活には困らないリスニング力をつけることが可能です。
英語話者の友人の話している言葉がスムーズに聞き取れれば会話もより楽しくなりますので、ぜひご紹介した方法でリスニング力をアップさせましょう!