ここでは、動名詞の使い方についてご説明していきます。
動名詞とは、stopやeatなどの動詞にingをつけて名詞として扱う文法で「〜すること」と訳し、英語の文法において非常に重要な役割を果たします。
基本的にto不定詞の名詞的用法と使い方は同じなため、主語や補語、目的語におくことができますが、to不定詞との使い分けについて迷われる方もいらっしゃると思います。
使い分けとしては、動詞によって動詞のあとにto不定詞を取るか動名詞を取るかで意味が変わるものがあったり、動名詞しか取れない動詞があるためそれらを理解して使い分ける必要があります。
例えば、enjoyという単語はうしろにto不定詞を持ってくることができず動名詞のみおくことができます。
例えば「私は野球を楽しんだ。」と言いたい場合、’I enjoyed to play baseball.’とは言うことができず、’I enjoyed playing baseball.’と言う必要があります。
本日はこのような違いを含めて次のとおり解説していきます。
- 動名詞の使い方1:主語
- 動名詞の使い方2:補語
- 動名詞の使い方3:目的語
それでは1つずつ見ていきましょう。
動名詞の使い方1:主語
1つ目の使い方は主語としての使い方です。
動名詞は主語に置くことができます。
このとき、3人称単数扱いとなることに注意しましょう。
また、この使い方では、基本的にto不定詞との入れ替えが可能で、意味も同じになります。
早速例文で確認してみましょう。
Reading books is my favorite thing to do.
読書は私の好きなことです。
上記の文はto不定詞を使って、
To read books is my favorite thing to do.
と書き換えることができます。
もう1つ見てみましょう。
Running every day keeps me healthy.
毎日走ることは私の健康を保ちます。(毎日走ることは私を健康に保ちます。)
こちらも文も次のようにto不定詞に入れ替えることができます。
To run every day keeps me healthy.
動名詞の使い方2:補語
2つ目の使い方は補語としての使い方です。
動名詞は補語にも置くことができ、この使い方でも、基本的にto不定詞との入れ替えが可能です。
意味も同じになります。
早速例文で確認してみましょう。
My interest is watching movies in the theater.
私の趣味は映画館で映画を観ることです。
上記をto不定詞を使った文に直すと、
My interest is to watch movies in the theater.
となります。
もう1つ確認してみましょう。
His dream is being a professional baseball player.
彼の夢はプロ野球の選手になることです。
To不定詞の文に書き直すと、
His dream is to be a professional baseball player.
となります。
動名詞の使い方3:目的語
3つ目の使い方は目的語としての使い方です。
動名詞は動詞や前置詞の目的語に置くことができます。
1つずつ確認してみましょう。
動詞の目的語にくる場合
まずは動詞の目的語に来る場合についてご説明します。
この場合、基本的にはto不定詞と入れ替えることができますが、動名詞しか取れない動詞や動名詞とto不定詞で意味が変わるものがありますので、必ず辞書で確認するよう意識していきましょう。
早速例文で確認してみましょう。
I like taking pictures.
私は写真を撮ることが好きです。
likeは動名詞の他にto不定詞を取ることができるため、次のように書き換えることができます。
I like to take pictures.
意味も同じになります。
もう1つ例文を確認してみましょう。
He didn’t finish doing his homework.
彼は宿題を終えなかった。
finishは動名詞のみ取ることができるため、’He didn’t finish to do his homework.’のように言うことはできません。
また、to不定詞と動名詞で意味が変わる動詞には次のようなものがあります。
to不定詞か動名詞かでかなり意味が変わってくるので必ず違いを覚えるようにしましょう。
・remember
remember to do: 〜するのを覚えている
remember ~ing: 〜したことを覚えている
例文:
I remember to pick him up at the airport.
私は彼を空港に迎えに行くことを覚えている。
I remember picking him up at the airport.
私は彼を空港に迎えに行ったことを覚えている
・forget
forget to do: 〜することを忘れる
forget 〜ing: 〜したことを忘れる
例文:
I forgot to lock the door of my house.
私は家の鍵を掛け忘れた。
I forgot locking the door of my house.
私は家の鍵を掛けたことを忘れた。
・try
try to do: 〜しようと試みる
try 〜ing: 試しに〜してみる
例文:
I tried to send an email to her.
私は彼女にメールしようと試みた。
I tried sending an email to her.
私は試しに彼女にメールしてみた。
上記の他にもまだ意味が変わる動詞はありますので随時辞書で確認して覚えていきましょう。
前置詞の目的語にくる場合
次に前置詞の目的語にくる場合についてご説明します。
動名詞は前置詞のうしろに持ってくることができます。
なお、to不定詞は前置詞のうしろに持ってくることができないため入れ替えはできません。
早速例文を見てみましょう。
I’m interested in learning world history.
私は世界史を学ぶことに興味があります。
このように動詞を動詞名詞にすることによって、前置詞のうしろに置くことができ、表現の幅が広がります。
もう1つ見てみましょう。
She was very happy about passing a university entrance examination.
彼女は大学の入試に合格したことをとても喜んだ。
ここまで動名詞の使い方についてご説明してきました。
動名詞は、英語の文章において名詞のような機能を持つ文法で、英語を使いこなすためにはとても大事な文法となります。
動名詞は、主語、補語、目的語に置くことができ、基本的にto不定詞と入れ替えることができますが、目的語として使う場合、動詞の中には動名詞のみ取れたり、to不定詞と動名詞で意味が変わるものもあるため注意しましょう。
動名詞使いこなせるようになれば、英語の表現が豊かになり、自然な会話や文章作成が可能です。
しっかり例文を暗記して使いこなせるようにしていきましょう!