本日はリーディングの勉強において多読や速読は必要か、という疑問にお答えしたいと思います。
リーディングの勉強法を調べると、多読、精読、速読などの勉強法が出てきます。
まず、それぞれの意味ですが、次の通りとなります。
多読:分からない単語や文法があっても調べずに意味などを推測し読み進め、多くの文章を読む方法。
精読:文章内の単語を一字一句確認し、文法や文章構成を理解しながら読む方法。
速読:文章を早く読む方法。
インターネット上ではそれぞれの勉強法を推奨する意見もあれば効果が出ないという意見もあると思います。
勉強する際にどうすればよいか迷ってしまいますよね。
では、実際どのような勉強を行えば良いのでしょうか?
これは、レベルによって答えが違いますが、初心者の方はまず精読を行うのが効果的です。
なぜなら正確に文章を読めないうちに多読や精読を行っても期待した効果が望めないからです。
これは日本語でも同じだと思います。
まだ日本語の文法も固まっていない小学校低学年の子どもに、新聞の政治面の記事をたくさん読ませたとしても理解できるようにはなりません。
それと同じく、文法が固まっておらず英文読解ができない初心者の方が、どれだけたくさん理解できない英文を読んでも効果的ではありません。
そのためまずは精読でしっかり文章を理解できるように練習することが必要です。
本日は、このトピックについて次の2つの視点から詳しくお話ししていきたいと思います。
- 多読より精読を行うべき理由
- 速読より精読を行うべき理由
多読より精読を行うべき理由
まず、なぜ多読ではなく精読を行うべきなのかについてお話ししていきます。
多読は、単語や文法、文章構成を意識せずに読み進め、量を読みこなすことで言葉や文法などを自然に身につけることを目的とした勉強法です。
分からない単語や文法があっても辞書や文法書で調べることはせずに、文章の流れから意味を推測します。
しかし、冒頭で例としてあげたように文法の基礎が固まっていなかったり、難しい言葉を知らない小学生にいくら新聞をたくさん読ませたとしても読みこなせるようにはなりません。
同様に、文法の基礎が固まっていない英語初心者の方がいくら難しい英文を読んでも理解できなかったり、誤訳する可能性があり、リーディング力アップには繋がりません。
そのため、初心者の方は、多読で量をこなすのではなく、1つの文章について単語、文法、文章構成を確認しながら読み進め、一字一句の意味を完璧に捉えることができるようになるために精読をしましょう。
多読するのは十分な英語読解力がついてからでも間に合います。
高校生が新聞を読んで読解力をアップさせることができるように、英語上級レベルの方など文法を使いこなせる方が多読をすると効果がありますので、力がついてからたくさんの文章を読むようにしましょう。
たくさんの文章を読むことで多くの単語をインプットすることができますので読めば読むだけリーディング力がアップしていきます。
速読より精読を行うべき理由
次に、速読より精読を行うべき理由についてお話ししていきます。
こちらも多読と同様になりますが、英語初心者の方がいくら英文を早く読んでもリーディング力アップには繋がりません。
速読は文字通り文章を速く読む方法ですが、目で英文を追う速さを速くする目的があります。
しかし、前提として文章を理解できる力が必要であり、この読解力がついていないうちに、英文を追う速さだけ速くなってもリーディング力アップには繋がりません。
文の意味も取れずにただ単にアルファベットを脳内で発音する速さは上がるかもしれませんが、しっかり英文を理解した上で速く読むという読み方の練習にはなりません。
そのため、こちらも同様にまずは精読で一字一句完璧に訳せるように練習が必要となります。
精読練習を行い、頭から英文を読んで返り読みせずに一回で英文を理解できるようになりましょう。
理解できるようになったら、徐々に理解できるスピードを上げるために速読練習を行っていけばリーディング力は上がっていきます。
なお、多読と同じように、既に英文読解が完璧にできる上級レベルの方であれば、読むスピードをあげていくために速読の練習が必要となりますので、速読に取り組んでも問題ありません。
速読により英語を英語の語順で理解し意味を取っていくスピードが早くなり、リーディング力やリスニング力アップにつながります。
ここまで、リーディングの勉強において多読や速読は必要か、という疑問に答えるべく、多読や速読よりも精読を行うべきという観点からご説明してきました。
リーディングの勉強法を調べると、多読、精読、速読などの勉強法が出てきますが、インターネット上ではそれぞれの勉強法を推奨する意見もあれば、効果が出ないという意見もあり、どの勉強をすればよいのか迷うと思います。
しかし、この中で初心者の方に取り組んでいただきたいものは精読となります。
文法の基礎が固まっていない英語初心者の方がいくら難しい英文を読んでも誤訳する可能性があり、リーディング力アップには繋がりません。
同様に、読解力がついていない初心者の方が、速読練習で英文を追う速さだけ速くなってもリーディング力アップには繋がりません。
そのため、まずは精読を行い一字一句の意味を完璧に捉えることができるようになるまで練習を行いましょう。
なお、リーディングの勉強法については、別の記事(日本語並みに英語が読める!リーディング勉強法)でご紹介しており、記事内に精読の練習方法についても記載をしてありますので、ぜひこの記事を参考にしてリーディングの勉強に取り組んでくださいね!