ここでは英語の勉強をこれから始める方向けに、始めのうちに身につけておきたい前置詞の知識についてご説明していきます。
大事な知識ですので、すでに勉強をされている方もぜひこの記事を読んでくださいね。
前置詞とは、英語の品詞のうちの1つで、名詞や代名詞の前に置かれ、他の単語との関係を表す語です。
まず、前置詞の詳しい解説に入る前に、前置詞の勉強の仕方についてお話ししたいと思います。
みなさんは、前置詞を覚えるのにどのような勉強が有効だと思いますか?
または、既に勉強されている方はどのように勉強をされていますか?
よく、前置詞の勉強方法で「前置詞はイメージで覚えましょう。」という勉強方法を紹介している教材があるかと思います。
確かに、前置詞がどのような意味があるのかを理解するために、はじめのうちはイメージで整理すると勉強しやすいかもしれません。
しかし、勉強を進めていくうちにイメージだけでは使いこなせなくなる場面が出てきます。
例えば、「私は公園へサッカーをしに行く予定です。」を英訳してみましょう。
どのような前置詞を使うか考えたときに、「〜へ」という日本語を見て、多くの方は方向を表す前置詞toを思い浮かべると思います。
確かに、toは「〜へ」という意味ですし、ある方向へ向かっていくイメージです。
しかし、使う前置詞はtoではありません。
答えは以下になります。
I’m going to go to play soccer in the park.
上記表現はフレーズとして辞書に載っており、解説としては「公園という(場所)で〜するために行く、と表現するので方向を示す前置詞toは不可」とあります。
このようにどのような前置詞を使うかは、語法(単語の使い方のルール)やコロケーション(単語同士の相性の良い組み合わせ)などによって決まってきます。
そのため、前置詞は前後の単語とセットでフレーズ単位で覚えましょう。
また、前置詞は様々な意味を持ちますのでその都度、辞書を引いて意味を確認しましょう。
今回は、よく使われる前置詞について基本的な意味をご紹介していきたいと思います。
それでは、説明していきます。
前置詞1:場所を表す前置詞
ここでは、場所を表す前置詞について以下の通りご説明していきます。
・on
・at
・in
・to
・from
・by
・near
1つ目から見ていきましょう。
場所を表す前置詞1:on
onの本来の意味は、「接触」のため、「〜の上に」や「〜に」という意味があります。
また、そこから派生して「〜に(くっついて)」(付着)や「〜で」、「〜に」(位置・場所)という意味もあります。
例文:
She is sitting on a chair.
彼女はイスに座っています。
He is looking at a picture on the wall.
彼は壁にかかっている絵を見ています。
場所を表す前置詞2:at
atは、「ある一点」を表すニュアンスがあり、「〜に」や「〜で」という意味があります。
例文:
He was waiting at the bus stop.
彼はバス停で待っていました。
My mother works at night.
私の母親は夜働いています。
場所を表す前置詞3:in
inは「〜の中に(で)」や「〜において」という意味があります。
atよりも広い場所のニュアンスがあります。
例文:
I’m in the park now.
私は今公園にいます。
There are some mugs in the cupboard.
食器棚の中にいくつかマグカップがあります。
場所を表す前置詞4:to
toは「〜へ」や「〜に」(到達)、「〜の方へ(に)」、「〜に向かって」(方向)という意味があります。
例文:
I’m going to go to Osaka next week.
私は来週、大阪に行く予定です。
Can you turn to the right?
右に曲がってもらえますか?
場所を表す前置詞5:from
fromの本来の意味は、起点を表し、移動の起点だけではなく、時の起点や出どころも表します。
そこから、「〜から」という意味を示します。
例文:
I’m from Japan.
私は日本出身です。
The town is 10km away from the sea.
その町は海から10キロメートル離れたところにあります。
場所を表す前置詞6:by
byは「〜の(すぐ)そばに(で、の)」や「〜の近くに」という意味があります。
例文:
I will always stand by you.
私はいつでもあなたのそばにいます。
They are living by a lake.
彼らは湖の近くに住んでいます。
場所を表す前置詞7:near
nearも「〜の近くに」という意味がありますが、byよりも少し離れているニュアンスです。
例文:
I don’t want to live near my office.
自分の会社のオフィスの近くには住みたくありません。
There are a lot of parks near my house.
私の家の近くにはたくさん公園があります。
前置詞2:その他の前置詞
次に以下の3つの前置詞についてご説明します。
・for
・with
・of
1つ目から見ていきましょう。
その他の前置詞1:for
forの元々の意味は「〜に向かう」という意味となります。
そこから、「〜のために(の)」という意味を表します。
例文:
I invited my friends for a drink.
私は友達を飲みに誘いました。
We go there for the summer every year.
私たちは毎年、夏を過ごすためにそこへ行きます。
その他の前置詞2:with
withは「〜と一緒に」や「〜とともに」(随伴・同伴)や、「〜を持っている」、「〜がある」、「〜の付いた」(所有・所持)という意味があります。
例文:
I went to the park with my friends.
私は友達と一緒に公園に行きました。
I want to live in a house with a large garden.
広い庭がある家に住みたいです。
その他の前置詞3:of
ofは「A of B」という形で「BのA」、「Bに属するA」という所属の意味を表します。
例文:
I haven’t seen the Sea of Japan yet.
私はまだ日本海を見たことがありません。
I met a friend of his yesterday.
私は昨日、彼の友達に会いました。
ここまで、前置詞についてご説明してきました。
前置詞には様々な意味があり、なかなか覚えるのが大変だとは思いますが、その都度その都度辞書を引いて意味を確認し、覚えていきましょう。
前置詞を使いこなすコツは、前後の単語と一緒にフレーズ単位で覚えることです。
勉強を進めていくと、イメージだけでは対応できないものが出てきます。
また、フレーズ単位で覚えることで、会話の中でいちいちイメージして考えなくても、口からスラスラと出てくるようになります。
使いこなすのには時間がかかると思いますが、今回お話ししてきたことを頭の中において勉強を進めていきましょう!