今回は、分詞について解説していきたいと思います。
これまで現在進行形で動詞のing形を見てきたり、受動態で過去分詞を見てきたりと、分詞そのものについては馴染みがあると思います。
実はこの分詞ですが、もっと使える幅が広く、名詞を修飾して能動的・受動的な意味を表すことができるのです。
使いこなせるととても便利なので今回はこの分詞についてご説明していきたいと思います。
まず、分詞には現在分詞と過去分詞の2種類があります。
現在分詞は動詞のing形で、能動的な意味を表し、過去分詞は動詞にedをつけたり不規則変化させたもので受動的な意味を表します。
動詞の形が異なるため、見分け方は簡単だと思いますが、意味はどうでしょうか?
同じ単語を使った現在分詞と過去分詞を使った文を見てみましょう。
I know the man selling snacks there.(現在分詞)
私はそこでスナックを売っている男性を知っています。
I know a snack sold there.(過去分詞)
私はそこで売られているスナックを知っています。
現在分詞の文では、sellingがthe manを修飾し、男性がスナックを売っている(能動的)ことを表しています。
一方、過去分詞の文では、soldはsnackを修飾し、スナックが売られてる(受動的)ことを表しています。
このように現在分詞と過去分詞は形の他に意味の上でも違いがあります。
それでは、詳しく見ていきましょう。
分詞の種類1:現在分詞
それでは、まずは現在分詞について次の2つに沿ってお話ししていきたいと思います。
- 基本的な使い方
- 関係代名詞を使った書き換え
まずは使い方から見ていきましょう。
基本的な使い方
冒頭でご説明したとおり、現在分詞は動詞の原型にingをつけたもので、名詞を修飾する形容詞の役割を果たします。
また、能動的な意味を表すことがポイントとなります。
例文で確認していきましょう。
I talked with the girl sitting on a bench.
私はベンチに座っている少女と話した。
この文章ではgirlをsitting on a benchが修飾しています。
もう1つ見てみましょう。
I saw my friend running in the park this morning.
私は今朝、公園でランニングしている友達を見た。
また、現在分詞は単語をうしろから修飾する以外に、分詞だけで修飾する場合は、分詞を前に置いて前から修飾することもできます。
これを限定用法と言い、この場合は分詞を修飾する副詞も名詞の前に置くことができます。
それでは、例文を見てみましょう。
I patted a sleeping dog.
私は寝ている犬をなでた。
この文は、次のように言い換えることも可能です。
意味は全く同じになります。
I patted a dog sleeping.
もう1つ見てみましょう。
Her mother comforted a crying girl.
泣いている少女を彼女の母親が慰めた。
この文は、次のように言い換えることも可能です。
意味は全く同じになります。
Her mother comforted a girl crying.
分詞を修飾する副詞があるパターンの例文も見てみましょう。
I bought a very interesting book.
私はとても面白い本を買った。
この例文はveryが分詞interestingを修飾しています。
もう1つご紹介します。
I throw away so boring video game software.
私はとても退屈なテレビゲームソフトを捨てた。
この例文はsoが分詞boringを修飾しています。
関係代名詞を使った書き換え
分詞は関係代名詞の主格用法を使って書き換えることができます。
前段で見てきた例文を書き換えてみましょう。
I talked with the girl sitting on a bench.
私はベンチに座っている少女と話した。
この文章を関係代名詞を使って書き換えると次のようになります。
I talked with the girl who was sitting on a bench.
意味も同じになります。
別の例文も書き換えてみましょう。
I saw my friend running in the park this morning.
私は今朝、公園でランニングしている友達を見た。
書き換えると次のようになります。
意味も同様です。
I saw my friend who was running in the park this morning.
分詞の種類2:過去分詞
次に過去分詞について次の項目に沿ってご説明していきます。
- 基本的な使い方
- 関係代名詞を使った書き換え
まずは使い方から見ていきましょう。
基本的な使い方
過去分詞は動詞の過去分詞形で、過去完了形や受動態を作るときに使うものと同じです。
基本的には、動詞の原型にedをつけたものが多いですが、不規則に変化するものもありますので辞書で確認するようにしましょう。
ポイントとしては現在分詞が能動的な意味を表したことに対し、過去分詞は受動的な意味を表すことです。
例文で確認していきましょう。
My father fixed my bicycle broken by my younger brother.
父親が弟に壊された私の自転車を直してくれた。
もう1つ例文を見てみましょう。
I found my wallet stolen at the station the day before yesterday.
私は一昨日、駅で盗まれた財布を見つけた。
また、過去分詞も単語をうしろから修飾する以外に、分詞だけで修飾する場合は、分詞を前に置いて前から修飾することもできます。
例えば次の文を見てみましょう。
My father fixed my broken bicycle.
父親が私の壊れた自転車を直してくれた。
上記のようになりますが、この文は名詞をうしろから修飾するパターンに書き換えることもできます。
意味は全く同じになります。
My father fixed my bicycle broken.
もう1例文を見てみましょう。
We entered the cleaned room.
私たちは掃除された部屋に入った。
この文章は修飾している語がcleanedのみのため、次のように書き換えることができます。
意味も全く同じです。
We entered the room cleaned.
関係代名詞を使った書き換え
過去分詞は関係代名詞の主格用法を使って書き換えることができます。
前段で見てきた例文を書き換えてみましょう。
My father fixed my bicycle broken by my younger brother.
父親が弟に壊された私の自転車を直してくれた。
関係代名詞を使うと次のように書き換えることができます。
My father fixed my bicycle which was broken by my younger brother.
関係代名詞を使うと受動態の文になることに注意しましょう。
別の例文も見てみましょう。
I found my wallet stolen at the station the day before yesterday.
私は一昨日、駅で盗まれた財布を見つけた。
それでは書き換えてみましょう。
意味も同じで次のようになります。
I found my wallet which was stolen at the station the day before yesterday.
ここまで、分詞について解説してきました。
これまで現在進行形で動詞のing形を見てきたり、受動態で過去分詞を見てきたりと、分詞そのものについては馴染みがあると思います。
実はこの分詞ですが、今回ご説明してきたようにもっと使える幅が広く、名詞を修飾して能動的・受動的な意味を表すことができるのです。
わざわざ文を2つ作ったり関係代名詞にする必要もないので使いこなせるととても便利ですよね。
ぜひ違いを確認しながら例文を何度も音読してマスターしてくださいね!