日系企業の海外進出が進むにつれ、多くの企業が英語ができる人材を求める時代が到来しています。
みなさんの中にも、日常的に海外の取引先や海外支社の同僚と英語でメールのやり取りをする方がいらっしゃると思います。
このように英語を使って仕事を行なっている方や、これから英語を使った仕事に就きたいと思っている方はビジネスで通用する正確な英語を書ける必要があります。
では、具体的にどのような勉強を行えばいいのでしょうか?既に勉強をしている方はどのように勉強を行なっていますか?
英会話スクールなどでは、ネイティブによる有料の英文添削を提供しているところもあり、そのようなサービスを使ってライティングの勉強を行なっている方もいらっしゃると思います。
でも、実はネイティブスピーカーによる英文添削を受けなくても、ライティング力は独学でもアップさせることができるんです。
むしろ、ライティング力アップのためには自分で書いた文章をネイティブスピーカーに添削してもらうだけでは不十分なのです。
では、独学でライティング力をアップさせるにはどのような勉強が効果的なのでしょうか?
それは、英語の記事や雑誌などを「音読」し、その英文を「書き写し」することです。
語学の勉強に全てに共通することですが、まず音読で単語や文法を体に染み込ませることが大切です。(音読の重要性については下記の記事をご覧ください。)
参考:実はコレだけ!日常会話レベルの英語が話せるようになる勉強法
また、書き写すことで新しい単語を覚えることができ、キレイな文章を書き写していくうちにそれらの構造を学び、次第に自分でもキレイな文章を書くことができるようになっていきます。
例えば、みなさんも小学校や中学校の国語の授業で新聞の社説の書き写しを行なったことがあると思います。
社説を書き写す中で、新しい単語や表現を覚え、キレイな日本語の文章を書けるようになってきたと思います。
英語も同じで新聞や雑誌などのキレイな文章を書き写すことで、新しい単語や熟語を覚えることができ、次第に自分自身でも高尚な文章を作ることができるようになってきます。
そのため、ライティング力アップのためには音読や書き写しをすることが重要ですし、添削は必ずしも必要ではないため独学でも可能です。
実際私も、レベルの高い文章の音読を行い、ビジネスで通用するライティング力をつけてきましたし、現在もキレイな文章は真似をして自分のものにすることを心がけています。
それでは、次になぜ添削だけではライティングの勉強が不十分なのかをご説明し、具体的な勉強方法についてご紹介させていただきます。
なぜ、ネイティブスピーカーの添削だけでは不十分か
まず、ネイティブスピーカーによる英文添削ですが、初級レベルや中級レベルの方など、ある程度のレベルの方までは効果があります。
添削では、文法の誤りを正してくれたり、より適切な単語や熟語に修正してくれるため、まだ文法の基礎固めができていない初級レベルや中級レベルの方が修正した文を見直し、音読や暗記を行うことは効果的です。
このように添削を受けながらライティング練習を行うことで、日常会話のように、友人とメールする際に書く文章などであれば書けるようになります。
しかし、ビジネスで使用する正確な文章や、新聞や雑誌の記事で見られるような引き締まった文章を書けるようになるためには添削だけでは不十分で、上級レベルの方がライティング力をアップさせるには前段でご紹介した音読と記事の書き写しを行うことが必要です。
なお、文法知識が欠けていると正確な文章を書くことができないため、ライティングの勉強を始める前に文法を一通り理解することが必要です。
そのため、ライティングの勉強の前に文法の勉強を再度行い、知識を身につけてください。
勉強方法としては、市販のもので構いませんので文法書を一冊準備し、そのテキストを読み込み文法の勉強を行なってください。
文法の勉強方法については中学校や高校で行なっていただいていた勉強方法で構いません。
内容を熟読し、テキストに沿って学習を行なってください。
テキストについては、市販のテキストであれば自分の使いやすいテキストを使っていただいて問題ありません。
また、文法の勉強をする際には例文の音読も行い、学んだ文法を体に染み込ませてください。
テキストに記載されている英文1文につき、英文を見て30回音読し、次に日本語文だけを見て30回音読を行なってください。
文法の勉強方法及び音読の方法については次の記事も参考にしてください。
参考:実はコレだけ!日常会話レベルの英語が話せるようになる勉強法
文法の勉強と例文の暗記を行い、ある程度自分で文章を作れるようになったら、次にご紹介するライティングの勉強に進んでください。
具体的なライティング勉強法
それでは、具体的なライティングの勉強方法についてご紹介します。
ステップ1:音読
Japan Timesなどの英文記事を暗記できるまで音読し、キレイな文体を体に染み込ませましょう。
手順は下記のとおりです。
1 英文を見て音読
まず、英文を見て音読をします。
音読はやればやるだけ効果が上がりますが、10〜30回を目安に音読しましょう。
2 日本語文を見て音読
次に日本語文のみを見て音読しましょう。
この時、使っている文法を理解しながら、頭の中で文章を組み立てて音読することが重要です。
こちらも10〜30回を目安に音読しましょう。
上記方法で全ての英文を日本語文だけを見て言えるようになるまで繰り返し練習しましょう。
目安としては毎日練習し、1週間で全て暗記できることを目標にしましょう。
ステップ2:記事の書き写し
ステップ2の音読と同時進行で記事の書き写しも行なってください。
毎日の勉強の中で、音読が終わったら記事の書き写しに移り、記事の英文を一字一句正確に書き写していきます。
書き写す中で、使われている文法を確認しながら進めていき、ネイティブスピーカーはどのような文脈でその文法を使っているのかを意識しながら書き写していきましょう。
このように進めていくとどのような文脈でどの文法を使えばいいのかが身についていき、よりネイティブらしい文法を使って文章を書くことができるようになっていきます。
一通り書き終えたら、日本語文だけを見て同じ文章が書けるかチャレンジし、答え合わせを行いましょう。
1週間で1記事を全て暗記することを目標に毎日書き取りを行い、1週間後には日本語文だけを見て同じ文章を書けるようにしましょう。
ここまで、ライティングの勉強方法についてご紹介してきました。
ライティング力アップのためには、ネイティブスピーカーによる添削のみでは不十分ですが、英文記事の音読と書き取りを行えば独学でもキレイな文体を書けるようになります。
長い英文を音読したり書き写すことは時間がかかりますし、根気も必要です。
しかし、毎日地道に勉強を行うことで、必ずよりネイティブらしく、引き締まった文章を書けるようになります。
特にビジネスで英語を使う方や、これから英語を使った仕事に就きたい方はキレイな英語の文章を書く能力は必須となりますので、ぜひご紹介した方法で学習し、ビジネスで通用するライティングスキルを身につけていきましょう!